岩手イノベーションベース第19回月例会開催レポート

12/23に開催しました、第19回月例会において、講師を務めていただきました株式会社雨風太陽 高橋社長、参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

現地50名弱、オンライン50名弱と100名近い過去最大の参加をいただき、月例会から懇親会まで、大いに盛り上がった回でございました。

月例会では、高橋社長から熱のこもったな大変貴重な御講演を賜りました。
以下、開催レポートです。

・名称 第19回月例会

・日時 2022年12月23日(金) 18時00分~19時30分

・会場 岩手県盛岡市大通1丁目11-8

・会場名 コミュニケーションギャラリーLiRiO(リリオ)

・概要 株式会社雨風太陽 代表取締役 高橋博之様による基調講演

    基調講演テーマ「都市と地方をかきまぜる」

講演内容 

生産者と消費者を直接繋ぐ産直アプリ「ポケットマルシェ」を運営する高橋様より、都市と地方の関係性やポケットマルシェを通じた生産者主体の販売について、ご講演をいただきました。

講師経歴

  1974年岩手県花巻市生まれ。2006年、岩手県議会議員に初当選。2011年の岩手県知事選に出馬するも次点で落選し政界引退。

  2013年、NPO法人東北開墾を立ち上げ、地域の優れた生産者と都市の消費者をつなぐ、世界初の食べもの付き情報誌「東北食べる通信」を創刊。翌年から日本全国へ同モデルを展開。

  2016年、「ポケットマルシェ」のサービス開始。コロナ禍でユーザー数が急増し、現在は全国約7,300名の生産者と約60万人のユーザーをつないでいる。

事業内容

 ・生産者と消費者を直接繋ぐCtoCプラットフォーム「ポケットマルシェ」の運営

 ・寄付者と生産者が繋がる「ポケマルふるさと納税」の運営

 ・食べもの付き情報誌「食べる通信」の普及

 ・親子向け地方留学プログラムの企画・実施

 ・生産者の販路拡大・認知向上、関係人口創出を目的とした自治体支援施策の企画・実施

 ・地方と都市をつなぐ電力事業(ソーラーシェアリング・電力小売)の実施

講演内容詳細

かつての日本は、都市と地方が相互に役割を補完しながら機能し、それぞれの役割を担っていた。しかし、都市への一極集中が進み、都会生まれ都会育ちで地方との繋がりを持たない「ふるさと難民」が急増しており、地方の価値がわからない人々が増えている。都市と地方は分断されているのが今の日本である。

昨今、地域活性化や地方創生が叫ばれる中で、その実現の為には「関係人口」と呼ばれる外の人々を巻き込んで、地方/地域が自立して存続し続ける事ができる様な取り組みを続けることが必要である。すなわち、都会の人を地方に巻き込むことが必要となる。

高橋社長はこれまで日本を7周し、全国の生産者の声に耳を傾けてきた。そんな中で、大規模な流通/小売に飲み込まれ、自身で値決めを行うことができない状況では、地方の生産者は今後益々消耗していくことを肌で感じる。地方の生産者が今後も持続していくためには、生産者が自身の生産する商品の価格決定権を持つことが不可欠であることを感じ、現在は産直EC「ポケットマルシェ」を運営している。

ポケットマルシェでは、生産者自身が価格を決定し、消費者とのやり取りも自身で対応する。生産者が直接消費者とやり取りをするため、時には消費者から厳しい声が届くこともあるが、その様なやり取りを通じて、生産者が消費者の視点やマーケットのトレンドを把握することができ、品質向上や改善に繋げることができる。また、都会の消費者は生産者と直接繋がることで、ファンやリピーターとなり、生産者や地方に関心を向けるようになる。その様な生産者と消費者の関係性が次々と生まれることが都市と地方をかきまぜることに繋がるとの想いで事業を行っている。

都会で生まれ育った人と地方で生まれ育った人では、当然感性が違う。これからは、役に立つか役に立たないかという様な画一的な判断基準ではなく、地方から提供できる価値(地方だからこそ提供できる価値)は何かを考え、それを土台にしながらビジネスを展開することが地方には求められる。

アンケートの声(一部抜粋)

「経営者としての哲学を学べた」
「地方の活性化に対する熱い思いが聞けたことと。懇親会があり、さらに突っ込んで話ができた。」
「興味深いお話でした」
「全国的な販路を確保するための考え方などわかりやすく説明して頂けた」
「熱い想いが伝わってきました」
「都市ではなく地方で経済活動をおこなっていくための難しさ、課題を改めて認識することができた。」
「高橋さんの講演もとてもよかったですし、何よりも交流会が大満足でした」
「講師の髙橋さんの熱意に感銘を受けました。平穏な日々を送っている人間は何も変化しないことを望みます。しかし、残念ながら世界は変わっています。我々の地域社会も変化しています。そのような時代に髙橋さんのような熱意のある話で刺激を受けないと誰も動こうとはしないと思います。それが良く分かりました。大変満足です。」
「講師の人となりがよく現れた大変良い講演会でした。」

等、多数の好評をいただきました。


▼参加者募集中の月例会▼

第20回月例会『岩手生まれだからできる“世界を変える会社“の創り方

日時:1/27(金)18:00~19:30
会場:コミュニケーションギャラリーリリオ&zoom
講師:株式会社ジョリーグッド 代表取締役CEO 上路 健介 様

株式会社ジョリーグッド 代表取締役CEO 上路 健介 様

テレビ局で技術者として番組制作に従事した後、2000年から放送とインターネットを連携させた先端サービスを多数開発。

2008年より博報堂DYメディアパートナーズにて事業開発チームのリーダーを務め、2011年から3年間単身渡米しロサンゼルスに滞在し、米国メディア企業らと事業開発。

アジアでのメディア企業とのビジネス経験多数。

2014年、株式会社ジョリーグッド創業。2015年に高精度VRラボ「GuruVR」を立ち上げ、テレビ業界トップシェアに。2018年、VR×AI人材育成ソリューションを発表し、2019年には医療教育VR、発達障害向けソーシャルスキルトレーニングVR、介護教育VRを発表し、医療福祉業界でVR活用をリード。2020年、精神疾患向けデジタル治療VR事業(DTx)を発表。累計22億円の資金調達に成功。映像技術・IT技術・先端テクノロジー事業開発、海外事業開発、企業経営が専門。


皆様の参加、お待ちしております!